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管理会社のあるべき姿とは

2020.11.04 | コラム

おかげさまです。

不動産コンサルタント蔭山達也です。


オーナーのための不動産チャンネルをご覧いただき、ありがとうございます。


先日、お客様から、ご自身が貸していたマンションの解約精算のことで相談がありました。


どんな内容かと言うと、入居期間中にエアコンが故障で使用できない期間が4日あり、その期間ホテルに宿泊したので、その間の宿泊費を請求してきた、という内容です。


そこそこ名の知れたホテルで1泊3万円、4日間で12万円を請求してきているようでした。


管理会社経由で報告があったようです。


管理会社も、貸主に対してどうしますか?というだけで、それ以上の具体的解決策の提案や見解などはなかったようです。


一般的に室内の不具合は、たしかに貸主が何らかの負担というのは分かります。


しかし、それは、不具合が発生した際に協議しておくべき事項であって、退去後になっての報告は、貸主からすると、まさに寝耳に水です。


ホテル宿泊したのかどうかの報告も当時はなかったようです。


その場合、どうするのがベストなのか。


真夏や真冬など季節にもよるため、事実関係の把握は必要ですが、エアコン故障で住めなかったというのも一方的です。


しかし、これは個人差もありますので、仮に住めなかったものとして話を進めます。


その場合、なぜ高級ホテルでないといけなかったのか、そしてなぜ事後報告なのか、それらの事実関係を把握することは必要ですが、百歩譲って貸主が負担をするにしても、契約時の家賃を根拠に清算するべきです。


家賃を1日あたりに換算して、たとえば、15万円の家賃であれば、1日あたり5千円、4日で2万円となります。


借主は4日間で12万円の請求を求めているから、10万円変わってきます。


このあたりの考え方や計算方法は、以前、雨漏りによる家賃減額の計算方法の動画もご参照ください。


協議をするのであれば、あくまで家賃をベースにするべきで、それは顧問弁護士に聞いても同じ見解でした。


さて、この話のポイントは、そういった解決策ではありません。


むしろ、お伝えしたかったのは、借主からのそういった一方的主張に対して、「どうしますか?」と貸主に丸投げしてきた管理会社の姿勢です。


本来は事実関係や経緯を踏まえて、正確な情報をお伝えして、管理会社としての見解を示してオーナーを先導していくのが役割のはずです。


それを・・・どうしますか?と貸主に委ねるだけでは、単なるメッセンジャーです。


もちろん、最終的なジャッジは貸主になります。


しかし、貸主が正しいジャッジをできるように、管理会社としての解決策や見解を伝えながら選択肢を整えておくことが、管理会社の役割なのです。


そのような言動が目立つ会社であれば、それはオーナー自身のためにも、そして何よりご所有不動産にとってもプラスの方向にはいきませんので、管理会社を替えることをお勧めします。


以上となりますが、最後までご視聴いただき、ありがとうございました。


ぜひ、チャンネル登録もよろしくお願いします。

おかげさまです。蔭山達也でした。