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空室期間2年の駅近のテナントビル。通常賃貸の2倍の収益を生み出したシェアオフィス運営。

2013.08.08 | 事例

空室期間2年の駅近テナントビル。 日本橋徒歩1分の好立地にもかかわらず、なかなか借り手がつかない。 借り手がつかない理由は、複雑な部屋の間取り。 ビル建設当時の建築基準法によって、最上階は、居住用として使用をしなければならなかったため、6、7階部分をメゾネットとした居住用の間取りとして、建てられていた。 しかし、事業用として絶好な立地も居住用としては弱い。居住用を事業用として、賃貸募集をかけるものの、居住用の間取り、付帯設備がネックとなり、借り手がなかなかつかない。 article1 駅近の好立地をいかし、複雑な間取りをメリットとするには、どうすればよいか? パソコン一台あれば、仕事ができるこの時代。ノマドワーカーと呼ばれるカフェで仕事をするフリーランスワーカーが急増していると言われ、会社という組織社会から脱却し、一人で起業する人が増えている。 そこで、個人ワーカーをターゲットとしたシェアオフィスを提案。 PC利用ができる席を複数設置して、会員となれば、いつでも空いている席を利用して仕事をする。無線LANやコピー機の利用はもちろんのこと、法人アドレ スや電話番号の新規設置ができる。また、客との打ち合わせには複数ある会議室を利用することができる。個人の事務所を手軽にもつことができるのが、この シェアオフィスの魅力である。 シェアオフィスとは、みんなでオフィスをシェアすること、一つの大きなスペースを利用者がシェアをして利用するのが一番の特徴。そのため、会員が増えれば、収入額が増えるので、通常賃貸と異なり、賃料の伸びしろがあるということが、オーナーの最大メリットとなる。 このビルの特徴であった複雑な間取り。デメリットが見事にメリットに変換された。元々小さく区画割りされていた居室スペースを複数の会議室に転用すること ができたこと、メゾネットの間取りが、ワークスペースと会議室の行き来に便利であったことがシェアオフィスの転用に最大のメリットとなった。 article2 室 内をリニューアルし、いよいよ利用者の募集。シェアオフィスは、現在注目をされている事業であり、個人ワーカーのニーズも非常に高い。そこで、シェアオ フィスのポータルサイトを中心に利用者の募集を行った。会員は月額10,000円から利用が可能。この手軽さと立地のよさから、会員は徐々に増えている。 また、定期的に行われているシェアオフィスの交流会を通じて、新たな会員予備軍を招き、会員との交流を深めている。また、会員同士も交流会を通じて、お互 いの仕事を知るきっかけとなるので、新たなビジネスパートナーを獲得できるきっかけとしても好評である。このように、シェアオフィス運営に合ったプロモー ション活動を行い、集客を行っている。 単価 月額10,000円からとなるので、ある程度の会員が集まり、まとまった収益となるには多少の 時間はかかるものの、このテナントビルの場合、シェアオフィス転用後、1年で通常賃貸での想定賃料の2倍の収入を得ることができた。利用の手軽さから会員 数の増減はあるものの、収入としては安定をしている。また、このシェアオフィス転用の成功をきっかけに、このビルでは、別テナントの退去に伴い、増床をし ている。個室スペースが欲しいという会員の意見を取り入れ、小さな区画割りをしたスペースを1ヶ月単位で貸している。 article3 オーナー様のご理解と柔軟なご対応によって、実現したシェアオフィスの転用。 時代のニーズに合わせた不動産の有効活用。変化を柔軟に取り入れ、行動してみることが成功に繋がるということを、改めて感じることとなった空室対策であった。