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ワンルーム VS ファミリー

2021.07.02 | 空室対策

おかげさまです。

不動産コンサルタント蔭山達也です。

オーナーのための不動産チャンネルを
ご覧いただき、ありがとうございます。


以前、
賃貸マンションを管理しているなかで
感じていることとして、分譲マンション
の賃貸、いわゆる分譲貸と言われる物件
へのニーズは根強いということを
お届けしました。


とくに、
ディンクスタイプや
ファミリータイプの物件は、
需要と供給のバランスからも
ニーズが強いこと、ワンルームでも、
分譲タイプは優位性があることを
お伝えしました。


では、これから投資するといった
観点ではどちらを選ぶのがよいか、
それについてお話します。


一般的には、ワンルームのほうが
投資としては良い、
という声が多いですよね。


融資の面においても、
投資用ワンルームには積極的に
融資する金融機関は多いですが、
投資用のファミリータイプ区分
マンションについては限定されます。


投資用ファミリータイプ区分
マンションには消極的という
金融機関が多いからです。


しかし、
そうはいっても融資してくれる
金融機関は存在します。


融資のハードルをクリアにして、
同じ条件のもとでワンルームと
ファミリータイプを取得して、
売却するまでのシミュレーションを
比較してみます。


今回の
シミュレーションのポイントは、
保有期間後の売却までを想定する
点です。


シミュレーション①(取得)


A  ファミリータイプ 50㎡ 


物件価格3000万円(自己資金600万+融資2400万) 

 賃料 16万円 

  管理費 積立金 2万円 

  固定資産税 12万円

  取得経費 300万(価格10%)


B ワンルーム 25㎡  

 
物件価格1680万円(自己資金336万+融資1344万)

 賃料 9万円 

 管理費 積立金 1万円

 固定資産税 6万円

 取得経費 168万(価格10%)


ケースABともに、表面利回りは、
約6.4%のオーナーチェンジとして
取得とします。


昨今、
フルローンというのはよほど
属性の良い方を除くと難しいため、
自己資金2割と仮定して計算します。


ケースA 借り入れシミュレーション


借り入れ額 2400万円 
借り入れ期間30年 金利2.5%


毎月返済 9万4829円 年間113万7948円


ケースB 借り入れシミュレーション


借り入れ額 1344万円 
借り入れ期間30年 金利2.5%


毎月返済 5万3104円 年間63万6168円


シミュレーション②(年間キャッシュフロー)

A ファミリータイプ

 年間収入(賃料) 192万円

▲管理費等     24万円

▲固定資産税    12万円

▲ローン返済   約114万円 

 実質収入     42万円

自己資金900万(取得経費含む)
に対して約4.6%の利回り


B  ワンルーム

 年間収入(賃料) 108万円

▲管理費等     12万円

▲固定資産税     6万円

▲ローン返済   約64万円 

 実質収入    26万円

自己資金504万(経費含む)に
対して5.1%の利回り


これだけを比較すると
ワンルームのほうが投資効率は
良いのですが、
5年後の売却を踏まえると
どうなるのか・・・


5年後に空室となった仮定のもと、
売却という形でのシミュレーション
をします。


シミュレーション③ 5年後売却(空室)


A ファミリータイプ

ディンクスやファミリータイプの
オーナーチェンジ物件は、
空室時と比べて5%~10%程度
価格が低くなるケースが多いです。


その理由は、
ディンクスやファミリータイプは、
そのほとんどが空室渡し=実需として
求められる物件のため、
オーナーチェンジとしては
売りにくい側面があるからです。


そのため、
ファミリータイプでの
オーナーチェンジ物件は、
空室物件より価格が低いのが一般的です。


ここに目をつけて、
ファミリータイプのオーナーチェンジ
物件を専門に購入する不動産会社も
あるくらいです。


逆に言えば、
空室になった際の売却であれば、
住宅ローンが使える物件となり、
そのときは、当然、取得時の
オーナーチェンジでの価格と
同等もしくは+アルファの可能性が
高いため、
その前提での価格帯が想定できます。


売却価格   3150万円(空室時より5%UP想定)

期間中実質収入  210万円 (42万円×5年)

▲購入時自己資金 900万円(経費含む)

▲ローン残高 約1890万円       
     570万円 自己資金に対する利回り12.6% 
    (570万円/5年 ÷ 自己資金900万円)

   


B ワンルーム


ファミリータイプとは異なり、
ワンルームは、空室でも賃貸中でも、
売却対象先は、投資物件として捉える
相手先が中心となります。


そのため、
空室での価格上昇への期待値は少なく、
年数とともに期待利回りは上がるため、
取得時の金額と同等か低くなることが
多いです。

売却価格     1600万円 

期間中実質収入  130万円(26万円×5年)

▲購入時自己資金 504万円(経費含む)

▲ローン残高  約960万円

    266万円  自己資金に対する利回り10.55%

   (266万円/5年 ÷ 自己資金504万円)


このように売却まで想定すると、
ファミリータイプのほうが数字上は
よくなります。


売却価格次第というところは
ありますが、実際に、ファミリータイプの場合、
実需不動産としてのほうが高く売れます。


ただし、
空室時においてという前提になります。


ワンルームよりもファミリータイプのほうが
空室時の売却においては優位性があり、
それは出口戦略を描く際のシミュレーションでは
大切な要素です。


シミュレーション5年としましたが、
空室になるのは10年先かもしれません。


そのため、
あくまで空室になった際の出口戦略の
考え方であり、それまでは保有すると
いうスタンスが前提になります。


逆に言えば、
いつでも変わらず売れる
物件のほうが良い、ということを
気にされる方であれば、空室でも
オーナーチェンジでもさほど金額は
変わらないワンルームのほうが
向いているかもしれません。


さらに言えば、
ファミリータイプは空室になった際、
費用投下してリノベーションを実施し、
より高い価格での売却を狙う手法も
あります。


が、そこまですると不動産会社の
戦略に近くなりますね。


それぞれメリット、デメリットは
あるのですが、さきほどの売却額や
賃料だけではなく、管理をしている
なかで、賃貸の安定性という点、
空室期間の短さ、入居属性など、
総合的観点では、ファミリータイプの
ほうがお勧めはしやすいです。


以上となります。


最後までご視聴いただき、
ありがとうございました。


ぜひ、チャンネル登録も
よろしくお願いします。


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お問い合わせからお願いいたします。


おかげさまです。蔭山達也でした。