防音マンションでクレームをなくすための秘策
おかげさまです。
不動産コンサルタント蔭山達也です。
オーナーのための不動産チャンネルをご覧いただき、ありがとうございます。
前回、防音マンションがどれだけ賃貸経営上、安定しやすいのかをお届けしました。
そのなかで、そうは言っても、室内で楽器を演奏する前提のマンションですから、音によるクレームリスクはあります。
今回は、その問題をクリアにする方法をお伝えします。
これを知ると、防音マンションにおいては、収益面に加えて、管理面でも安心して経営できますので、最後までご覧ください。
物事には、常にメリットとデメリットがあります。
防音マンションで言えば、メリットは高い賃料とその賃料が維持されやすいこと、そして、入居者が長期に渡り住み続ける傾向があることです。
このあたりの詳細については、前回の動画でお話をしていますので、ぜひそちらもご覧ください。
では、デメリットは何か・・・
それが、音の問題です。
防音マンションなのに音問題?と思われるかもしれませんね。
厳密に言えば、音ではなく、振動です。
当社が管理していた防音マンションの例でお話します。
その物件は、新築後1年経過したあたりで管理を引き継がせていただいた経緯があります。
そのため、新築時からの入居者がほとんどでしたが、どうもクレームがあり、それを解決する必要がありました。
それが、さきほどの振動です。
一口に、防音マンションと言っても、許可される楽器は様々です。
◇許可をしている楽器で一般的に多いのは次の通りです。
・ピアノ ・バイオリン ・クラリネット ・ギター ・チェロ
◇さらに範囲を広げて許可をしている楽器は次の通りです。
・声楽 ・ トランぺット ・エレキギター
当社が引き継いた物件は、声楽やトランペットも許可を出していました。
しかし、クレームはさきほどの、どの楽器でもありません。察しの良い方はお気づきになるかもしれませんね・・・それは、記載になかったドラムです。
防音マンションの多くは、ドラムを許可しているのはかなり稀です。
それだけ、ドラムというのは、音ではなく、重低音の振動が響き、一番クレームになりやすい楽器なのです。
設計段階で、遮音性能を示す指標のDr値での基準範囲であっても、明らかにお腹の底に振動を感じるのです。
しかし、新築時に入居されて、当時の管理会社が許可も出していました。
そのため、今更ドラムは禁止ですとは言えませんよね。
そこで、まずは深夜の時間帯のみご遠慮をいただくことをお願いしました。たまたま、ドラムは1部屋だけでしたので良かったのですが、これが数部屋だとゾッとします。
そして、そのドラムの方が退去されてから、同じことがないよう、本格的にマンションの使用細則を作成しました。
自由に演奏してもらって良いものの、スタジオではなく、居住目的のマンションですから、一定のルールを設けました。
そのなかの一番の目的が、ドラム禁止。そして、深夜の時間帯でクレームがあった場合は、演奏を控えることでした。
音楽をされる方はお分かりかもしれませんが、例えば、ピアノが専門の方でも、バイオリンも合わせてされる方もいらっしゃるなど、複数の楽器を使用されます。
そのため、入居当初はドラムではなかったものの、途中からドラムもする・・・というケースを完全に防ぐことでした。
そして、ここもポイントなのですが、今はパソコンで作曲活動ができます。
デスクトップミュージック、DTMとも言いますが、これはドラムの重低音も出せます。
そのため、DTM使用の際には必ずヘッドホン着用することも使用細則に入れました。
音についてのクレームはほぼありませんでした。
遠くからピアノの心地よい音が聞こえるな・・という感じはしましたが、入居者の100%が演奏目的ですから、お互い様感もあったのでしょうね。
しかし、重低音の振動だけは別で、その点に重きを置いた対策をしておくだけで、その後の何事もなく、オーナーにとっても安心して賃貸経営が出来たのです。
防音マンションを保有されるときは、その点お気をつけください。
いかがでしょうか。
デメリットを管理方法で改善していくことで、賃貸経営上のリスク回避にもなります。
防音マンションはハードルが高いように感じるかもしれませんが、ポイントを抑えて管理運営できる管理会社に任せておけば、安定した賃貸経営が可能な収益物件です。
ご検討するだけの価値は防音マンションにはありますので、これから所有したい、或いはすでに所有されている方で、詳細を知りたい場合は、お気軽にお問い合わせください。
以上となりますが、最後までご視聴いただき、ありがとうございました。
ぜひ、チャンネル登録もよろしくお願いします。
おかげさまです。蔭山達也でした。