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売却のための賃料条件について

2021.03.26 | コラム

おかげさまです。

不動産コンサルタント蔭山達也です。


オーナーのための不動産チャンネルをご覧いただき、
ありがとうございます。


今回は、前回に引き続き1棟の収益マンション売却に
ついてお届けします。


前回、1棟の収益マンションを良い条件=少しでも高く売る方法として、
リノベーションによる賃料UPの方法をお伝えしました。



今回は、売却を想定していて現在空室がある場合の、
募集条件についてお話をします。


賃貸の募集条件において、数千円単位での上げ下げは、
売却価格に直結してきます。


例えば、空室で募集していて、
次のような交渉があったと仮定します。


◇募集条件(ワンルーム)


賃料10万円・敷金1ヶ月・礼金1ヶ月


◇交渉A


礼金1ヶ月⇒礼金なし


◇交渉B


賃料100,000円 ⇒ 賃料98,000円(2000円減額)


売却を想定していないオーナーであれば、
礼金ではなく、2000円の値下げ交渉に応じるかも
しれませんね。


なぜなら、ワンルームですから、
必ずしも長期入居とは限らなく、
2年~3年後には退去となってもおかしくはありません。


その場合、2000円減額で3年間入居と仮定した場合、
72,000円減となります。


礼金10万 > 7万2000円 礼金10万をなしに応じるよりも、
支出は少なくなるからです。


もちろん、4年以上入居されれば変わりますが、
このあたりは、読めないですよね。


そうなると、目の前の10万円を優先するのも正しい選択です。


しかし、売却前提のオーナーは、逆を選んでください。


今の礼金10万円なしを選び、賃料は2000円であっても
死守することです。


その理由は、次の通りです。


1棟10室あるマンション


A  10室が10万円の賃料


B  8室が10万円 2室が98,000円


Aは、年間賃料 1200万円


Bは、年間賃料 1195万2千円


利回り8%で売却


A 150,000,000円


B 149,400,000円


いかがでしょうか。60万円の差が生じます。


1室2000円減額が2室あれば、
売却するときに60万減となる可能性


いかがでしょうか。


オーナーの立ち位置によっては、或いは、
今後のビジョンという捉え方でもよいのですが、


売却を具体的に検討されている段階においては、
賃料の値下げには安易には応じないことです。


しかしながら、稼働率7割くらいのマンションだと
捉え方はまた異なり、その場合、賃料も大切ですが、
まずは稼働率を上げることを優先するほうが
売りやすくなることもあります。


このあたりは、個別要因になりますが、
いずれにしても、売却する前提での賃貸募集は、
売買価格に直結するため、考慮する必要がある、
ということになります。


以上となります。


最後までご視聴いただき、ありがとうございました。


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おかげさまです。蔭山達也でした。