売却のための賃料条件について
おかげさまです。
不動産コンサルタント蔭山達也です。
オーナーのための不動産チャンネルをご覧いただき、
ありがとうございます。
今回は、前回に引き続き1棟の収益マンション売却に
ついてお届けします。
前回、1棟の収益マンションを良い条件=少しでも高く売る方法として、
リノベーションによる賃料UPの方法をお伝えしました。
今回は、売却を想定していて現在空室がある場合の、
募集条件についてお話をします。
賃貸の募集条件において、数千円単位での上げ下げは、
売却価格に直結してきます。
例えば、空室で募集していて、
次のような交渉があったと仮定します。
◇募集条件(ワンルーム)
賃料10万円・敷金1ヶ月・礼金1ヶ月
◇交渉A
礼金1ヶ月⇒礼金なし
◇交渉B
賃料100,000円 ⇒ 賃料98,000円(2000円減額)
売却を想定していないオーナーであれば、
礼金ではなく、2000円の値下げ交渉に応じるかも
しれませんね。
なぜなら、ワンルームですから、
必ずしも長期入居とは限らなく、
2年~3年後には退去となってもおかしくはありません。
その場合、2000円減額で3年間入居と仮定した場合、
72,000円減となります。
礼金10万 > 7万2000円 礼金10万をなしに応じるよりも、
支出は少なくなるからです。
もちろん、4年以上入居されれば変わりますが、
このあたりは、読めないですよね。
そうなると、目の前の10万円を優先するのも正しい選択です。
しかし、売却前提のオーナーは、逆を選んでください。
今の礼金10万円なしを選び、賃料は2000円であっても
死守することです。
その理由は、次の通りです。
1棟10室あるマンション
A 10室が10万円の賃料
B 8室が10万円 2室が98,000円
Aは、年間賃料 1200万円
Bは、年間賃料 1195万2千円
利回り8%で売却
A 150,000,000円
B 149,400,000円
いかがでしょうか。60万円の差が生じます。
1室2000円減額が2室あれば、
売却するときに60万減となる可能性
いかがでしょうか。
オーナーの立ち位置によっては、或いは、
今後のビジョンという捉え方でもよいのですが、
売却を具体的に検討されている段階においては、
賃料の値下げには安易には応じないことです。
しかしながら、稼働率7割くらいのマンションだと
捉え方はまた異なり、その場合、賃料も大切ですが、
まずは稼働率を上げることを優先するほうが
売りやすくなることもあります。
このあたりは、個別要因になりますが、
いずれにしても、売却する前提での賃貸募集は、
売買価格に直結するため、考慮する必要がある、
ということになります。
以上となります。
最後までご視聴いただき、ありがとうございました。
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おかげさまです。蔭山達也でした。