オフィスビル コロナ影響時のテナント誘致
おかげさまです。蔭山です。
オーナーのための不動産チャンネルをご覧いただき、ありがとうございます。
今回は、コロナ影響後のオフィスビルをいかにしてテナントを誘致するか、についてお伝えします。
今回のコロナ影響で、オフィスにおいては徐々に空室が目立ってきているのは間違いありません。
リーマンショックのときと異なるのは、やはりリモートワークの影響です。
これまで必要だと思われたオフィス面積がリモートワーク活用で見直しする企業が増え、縮小移転になってきており、その影響で徐々に空室は目立ってきています。
たとえば、コロナ影響前までは、丸の内アドレスのオフィスは、どのビルもほとんど空室はありませんでした。しかし、ここ最近、面積を問わず募集が増えてきています。
一方では個室タイプのシェアオフィスやコワーキングスペースへの需要は多くなってきており活況です。
ご存知のように、一般的にオフィスは、3ヶ月~6ヶ月前通知の解約のため、今年の秋ごろには、さらにオフィス空室は目立ってくると想定できます。
そんななかで、オフィスビルを所有するオーナーは、どのような施策を打てば良いのでしょうか。
今回のポイントは、縮小移転です。
全社員がリモートワーク出来れば、それに越したことはないのかもしれません。しかし現実的には難しい面もあります。
当社の取引先でも、一部社員は出社、一部社員がリモートワークなど、ローテーションで分けていることが多く見られます。
そうなると、今のオフィス面積は必要なのか、という見直しになるのは自然なことかもしれません。
こちらをご覧ください。当社がリーマンショックの際に行った手法です。
ワンフロア60坪ほどのビルです。
元々、ワンフロア貸しをしていたのですが、リーマンショック後で同規模の需要が少なくなってきている時期でした。
このフロアを次のようにして募集をしました。
A、B、C とそれぞれ面積の異なるオフィスを図面上で3つに分けました。
ポイントは、一つのフロアで、商品を多様化、パターンを複数存在させることと、図面上のみで募集することでした。
まず、この場合は、6パターンの面積の商品が可能となります。
A、B、C、それぞれで3パターン
AプラスBの面積 1パターン
BプラスCの面積 1パターン
そして、A、B、C、すべての面積で1パターン
このように、一つのフロアで複数の面積の募集物件とすることで、対象となるテナント候補の数が圧倒的に増えます。
しかし、最初から工事をして、区切ってしまえばどうなるでしょうか・・・
それでは、A、B、Cの3パターンのみです。
たとえば、間仕切り工事後に、AプラスBの面積で借りたいというテナント候補が現れた場合、解体する無駄な工事が発生します。
だからこそ、工事見積もり等の準備のみはしておきながらも、図面上のみで募集して決まった区画を優先して完成させていきます。
結果は、A、B、Cそれぞれ異なるテナントで募集から約1ヶ月で決まりました。
やはり、リーマンショック後で縮小傾向が強かったのは影響していたのかもしれません。
ここで、よく心配されるのは、オフィス面積が小さくなると、テナント属性にも関連するのでは?ということです。
もちろん、100坪のオフィスと10坪のオフィスは、そもそもテナントの属性は異なってきます。
しかし、必ずしも良くないわけではなく、事例のケースは、結果的には、税理士や弁護士の士業の方が入居されました。
このあたりは、立地、外観、共用部なども連動してくるのですが、審査を慎重にされることで、そのリスクは回避もできます。
今回は以上となりますが、最後までご覧いただきありがとうございました。
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お陰様です。蔭山でした。ありがとうございました。