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住宅ローン控除、本当に適用できるのか

2021.01.20 | コラム

おかげさまです。

不動産コンサルタント蔭山達也です。


オーナーのための不動産チャンネルをご覧いただき、ありがとうございます。


さて、年末調整や確定申告の時期ですが、この時期、住宅ローンを組んでいる方は、結構ウキウキした気持ちになるのではないでしょうか。私もその一人です。


それは、住宅ローン控除です。正式名は、住宅借入金等特別控除で、これは、分かりやすく言えば、住宅ローンを組んで家を買ったなら税金を安くします、安くするというよりも、


払いすぎた税金を年末調整や確定申告でお返しする制度のほうが正しいですね。


この住宅ローン控除ですが、制度として注意しておくべきポイント、3つをお伝えします。


1つ目


よく、最大控除額の400万円ばかりが強調されていて誤解されるケースも多いのですが、中古不動産で個人の売主から購入した場合は、残念ながら200万円が最大控除額なんです。


私は、新築を購入したことがなく、常に中古を取得しているのですが、この時期だけは、新築だったら40万円還付だったのか・・・と一瞬思ってしまう自分もいます。


では新築のほうが得なのかと言えば、そういうことではありません。


それは、新築だと建物に消費税がかかりますが、中古で個人売主だと消費税がかかりません。

新築は、価格に消費税分も含まれています。消費税は価格に含まれているからあまり意識はされていないかもしれませんが、本体価格+消費税というイメージで、消費税がない中古不動産より、消費税分は確実に支払っているのが現状です。

そのため、消費税に対する優遇処置として、最大控除額が異なっているにすぎません。


そういった取得時の金額を踏まえて比べると、個人的にはやはり中古のほうにメリットは感じるものの、買ったときのことは過ぎ去りし日のことで忘れて、今の還付だけを見てしまうのがなんとも悲しいところです・・・。


2つ目


最大控除400万円であれ、200万円であれ、あくまでその制度内の最大控除額であることもお忘れないようにしてください。

どういうことかと言うと、中古不動産のケースで、最大控除額が10年200万円、1年20万円だとします。


たとえば、その年の所得税5万円、住民税14万円支払っている方だと、20万円の控除額にはなりません。


住宅ローン控除の住民税上限は136,500円のため、所得税50,000円+住民税136,500円の186,500円が控除額です。

要は、納めた税金以上を取り戻すことはできないということですので、ご自身の所得税や住民税を今一度ご確認してみてください。


3つ目


何もしなければ住宅ローン控除の対象とならない中古住宅がある点です。

不動産の使用目的・面積・ご自身のご年収など、住宅ローン控除の適用要件には、様々な制限があります。

そのなかで、とくに気を付けるべきは、築年数です。


その築年数の要件は次の内容です。


耐火建築物以外の場合 :20年以内に建築された住宅であること


耐火建築物の場合 : 25年以内に建築された住宅であること


この築年数に満たない場合は、何もしなければ住宅ローン控除を受けられないため、注意が必要です。


しかし、築年数が満たない場合の対応策もあります。マンションで築25年超、木造戸建20年超の物件は、耐震基準適合証明の取得で、築年数の制限をクリアにできます。

住宅ローン控除だけではなく、その他、登録免許税など税金の軽減や控除等の措置を受けることにもつながり、建築士に依頼するコスト以上の還付が期待できます。


では、この耐震基準適合証明はどのように取得するのか、気を付けるべき点は何かについては、長くなりましたので、次回の動画で詳しくお伝えさせていただきます。次回もぜひご覧ください。


いかがでしょうか。


住宅ローンはお金を借りるというマイナスイメージも強いかもしれませんが、今回の減税やその他にも団体信用生命保険で債務を残さず財産を継承していく保険的な意味合いなど、住宅ローンだからこそのメリットもあります。

長期間、常に支払い続けることのリスクと比較をしながら、シミュレーションをされることをお勧めします。


以上となりますが、最後までご視聴いただき、ありがとうございました。


ぜひ、チャンネル登録もよろしくお願いします。

おかげさまです。蔭山達也でした。