築年数を目安とする売却
おかげさまです。
不動産コンサルタント蔭山達也です。
オーナーのための不動産チャンネルをご覧いただき、ありがとうございます。
先日、お客様からご所有の投資用ワンルームマンションでの相談話がありました。
東京の23区内で、駅5分のワンルームマンションの一室を新築で購入されて、5年経過したとのことでした。
売り急ぐ理由はないものの、頻繁に不動産会社から、売ってくださいと連絡があるため、少し考え始めたとのことです。
このあたりは、想像ができますね。
とくにワンルームマンションは、登記簿で所有者を調べて、売却を持ち掛ける不動産会社は非常に多いのが実情なんです。
相談内容としては、今売った方が良いのか、しばらく様子を見たほうが良いのか、というものでした。
そこで、3つの点についてヒアリングしました。
1つ目は、購入動機です。
何のために購入したかを聞いたところ、帳簿上での赤字をつくり、所得税の還付が主な理由でした。そして、その目的は達成しているとのことです。
2つ目は、賃貸条件についてです。
ヒアリングでは、賃料が相場より低かったので、詳しく聞くと、サブリース契約をしていることが分かりました。
分かりやすくいうと、所有者は9万円でサブリース業者に貸しており、サブリース業者は、10万円で実際の入居者に貸している、という状況でした。
サブリース業者としては、10万円で転貸をして、1万円が利益になっている構図です。
サブリース制度を否定するつもりはなく、例えば、空室保証などの魅力はたくさんあります。
しかし・・・新築や築5年で空室保証は必要でしょうか?
経験上、必要ないと思います。
仮に売却する場合、サブリース賃料9万円での利回りと、実際の賃料10万円での利回りでは、売買価格に影響を及ぼします。
具体的には、表面利回り5%での売買価格と仮定して計算すると、
サブリースのまま 2160万円
サブリース外す 2400万円 差額240万円です。
そのため、売却をする場合、違約金額にもよりますが、違約金がかかっても、サブリースを外しておくほうが、売却する際には良い条件で売れるため、まずはサブリース契約自体の見直しを勧めました。
3つ目は、中期的なビジョンです。
今すぐ売る必要はないものの、将来は現金化にしたいとのことでした。
それであれば、5年後を目安にして売却してはどうかとご提案しました。
その理由はマンションの築年数です。
築5年でしたので、エアコンや給湯器など、費用のかかる故障は想定しにくく、大きな支出リスクは低い年数です。
そして、仮に今、借主が入れ替わっても、立地的には賃料下落リスクも低い物件でした。
しかし、あと5年経過して築10年くらいになるとどうでしょうか。
まだ築浅物件ではありますが、まず、設備の不具合が生じてくる可能性があります。
そして、賃料についても影響が出てくる年数です。
室内をリノベーションするにはまだ早い微妙な年数のため、賃貸においては、悩ましい時期にかかってきます。
しかし、売買観点では、築5年も築10年も、十分に築浅として同じ土俵にあり、築10年での売却リスクは低いです。
ただし、築15年くらいになると、買い手も築浅とは見なくなる人も増えてきます。そのため、築10年が一つの判断基準の時期であることをお伝えしました。
いかがでしょうか。
今回お伝えしたかったのは、サブリースの見直しもありますが、新築時に購入されている方で、中期敵には売却を検討されているのであれば、築10年は一つの判断材料にすべき、というお話でした。
もちろん、物件によって異なってきますので、一般的な傾向性でのお話でしたが、参考にしていただければ幸いです。
以上となります。
最後までご視聴いただき、ありがとうございました。
ぜひ、チャンネル登録もよろしくお願いします。
おかげさまです。蔭山達也でした。