売却のためのリノベーション効果について
おかげさまです。
不動産コンサルタント蔭山達也です。
オーナーのための不動産チャンネルをご覧いただき、
ありがとうございます。
今回は、1棟の収益マンション売却についてお届けします。
前回、1棟の収益マンションはコロナ過の現在でも価格が
上がっているということをお伝えしました。
そのなかで良い条件で売却するにはどうすれば良いかを
売主としては考えますよね。
良い条件の定義はいくつかありますが、そのなかには、
少しでも高く売る、というのも一つです。
実需不動産のマンションの場合は、マンション棟内の成約事例や
販売事例がネットで検索でき、相場というものが確立しているため、
高く売るための施策としてはリノベーションという方法が一般的です。
では、1棟のマンションの場合、リノベーション効果は
どうでしょうか。
リノベーションの一定効果はありますが、
ポイントはどこまで費用をかけるか、です。
その理由は、1棟マンションの場合だと、
リノベーション費用をかけた分だけ価格が
上がるわけではないからです。
工事した金額分が、直接売却価格に影響を及ぼすわけではなく、
リノベーションにより賃料を上げた状態で入居者が決まることで、
はじめてその効果が生じます。
分かりやすく言うと、賃料10万円のお部屋が、
リノベーションにより、11万円で入居になったと仮定します。
利回り8%と想定して計算すると・・・
◇従来10万円
10万×12ヶ月=120万円
利回り8%・・・1500万円
◇リノベーション後11万円
11万×12ヶ月=132万円
利回り8%・・・1650万円
150万円高く売却できる可能性がありますよね。
では、リノベーションすれば良いのかというと、
そういったわけではありません。
費用対効果をみる必要があります。
例えば、100万円のリノベーション費用で、1万円の賃料UPであれば、さきほどの例であれば効果はあります。
しかし、300万円かけて1万円の賃料UPであればどうでしょうか。
売れやすくはなりますが、収支ではマイナス150万の持ち出しになります。
300万円かけるのであれば、賃料を12万5000円以上にして効果が生じます。
このあたりが難しいところで、リノベーション費用をかけても、
10万円の賃料を13万円近くにもっていくのは結構至難の業なんです。
そのため、売却前提でリノベーションをする場合は、
リノベーションで賃料をどの程度上げることが出来るのかを
市場調査したうえで、実施することをお勧めします。
もう一つ、売却前提で大切なことは、賃料を安易に落とさないことです。
この点は次回にお話をしたいと思います。
いかがでしょうか。
リノベーション自体、実需マンションでも収益マンションでも
売却における効果はあります。
ポイントは費用対効果です。どの程度まで実施して、
賃料をいくらまで上げられるか、これを想定していくことです。
キッチン、浴室、トイレなどの水回り設備を全部実施すると、
ワンルームでも300万円ほどはかかります。
そのうえで賃料がどの程度上がるのか、或いは、
水回り設備はある程度綺麗であれば、水回り以外を
リノベーションして、工事費用を抑えながら、
賃料を少し上げていくのか・・・などです。
賃料と売却価格は連動しますので、その点を踏まえていくことが大切です。
以上となります。
最後までご視聴いただき、ありがとうございました。
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おかげさまです。蔭山達也でした。