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ペット飼育で気をつけること

2021.04.14 | コラム

おかげさまです。

不動産コンサルタント蔭山達也です。


オーナーのための不動産チャンネルを
ご覧いただき、ありがとうございます。


さっそくですが、この写真を見てください。


私の愛猫、ネネとカイです。

保護猫として飼い始めて7年経ったのですが、
もう、可愛くてしかたないです。


ペットと同居されている方、お気持ちわかっ
てくれる方も多いと思います。

私は子供がいないからなおさら溺愛している
のかもしれません。


さて、今回はそんなペットと同居する、ペッ
ト可の物件についてお届します。


ここ数年は猫の人気が高いですよね。


10年くらい前までは犬の飼育頭数のほうが多
かったのですが、2017年あたりから逆転して
猫の飼育頭数が多くなっています。


2020年時点での国内での飼育頭数は、
犬が約848万頭・猫が964万頭です。


犬の飼育頭数推移


・2016年 935,6万頭

・2017年 892万頭

・2018年 890,3万頭

・2019年 879,7万頭

・2020年 848,9万頭


猫の飼育頭数推移


・2016年 930,9万頭

・2017年 952,6万頭

・2018年 964,9万頭

・2019年 977,8万頭

・2020年 964,4万頭


一般社団法人 ペットフード協会データ


ペットが飼える賃貸物件、いわゆるペット可
物件は、昨今増えてきました。



空室問題の解決策として有効な方法の一つで
すが、不動産市場でペット飼育可の物件には、
「小型犬1頭」という制限の物件が多いと思
われている方も多いのではないでしょうか。


実際にその通りで、飼育頭数では猫のほうが
多いにもかかわらず、ペット可物件の7割くら
いが犬、しかも小型犬に制限されています。


賃貸以外の中古の分譲マンションでも同じこ
とは言えます。

最近の新築マンションでは犬猫両方OKも多い
のですが、築10年以上の中古マンションでは
そうはいかず、小型犬のみ、と管理規約で決
まっていることが多いです。


実際、私も数年前に物件購入するときに、
ペット可物件をいろいろ見たのですが、体調
60センチまでの小型犬1頭など、猫が飼えな
いマンションは多かったです。


分譲マンションは、管理規約で定められてい
て仕方ないのですが、賃貸マンションの場合
は、貸主が決めることはできます。


しかし、それを実践されずに、小型犬のみの
可としている物件が多いのには、理由があり
ます。


それは、貸主が、猫のほうが賃貸リスクが高
いと思い込んでいるからです。


そのリスクとは何か・・・


「臭いによる近隣からの苦情・鳴き声による
苦情・爪とぎによる建具や壁の損傷」などで
す。


では、これらのリスクが、実際は、小型犬と
変わらない程度であれば、どうでしょうか?


空室対策でペット飼育可にするのであれば、
データ上、猫のほうが飼育頭数は多いことが
明らかですから、猫を飼育可にすれば、より
空室対策効果はあります。


それでは、一つずつ見ていきます。


◇臭い


猫は、元来、綺麗好きな生き物なんです。
そのため、猫自体に悪臭というのは決してあ
りません。

私は犬も好きなのですが、どちらかというと、
犬のほうが獣臭はします。


これはなぜか・・猫は、暇さえあれば、自分
の体をなめて毛繕いしています。

たしかに、尿の匂いはきついですが、猫は決
められたトイレ以外で用を足すことはありま
せん。


猫の砂などが入った消臭トイレで用を足しま
すので、匂いがいつまでも室内に残ったり、
壁などに染み込んだりはしません。


◇鳴き声


猫は、様々な表現で鳴きます。

嬉しいとき、甘えたいとき、悲しいとき、お
腹がすいたとき、それぞれ微妙に鳴きかたが
違い、ときにはサイレントニャーといって、
ニャーと口は空けているのに声を出さずに表
現します。


そのため、通常の鳴き声の場合は、近隣に迷
惑をかけるほどの音量ではありません。


しかし、発情期は独特の鳴き声になりますの
で注意は必要です。


そのため、去勢手術をしている、或いはする
ということを契約条件に入れることは大切で
す。


ちなみに、発情期以外の鳴き声でのリスクは
小型犬と変わりません。


◇爪とぎ


猫は必ず爪をとぎます。爪を切るのも大切で
すが、ペット商品で市販されている専用の爪
とぎを置いておきことが必要です。


それでも、柱や建具で爪とぎをしようとする
ことはあります。


この点は、退去時における借主負担となるた
め、後述する方法で貸主のリスク回避をして
いきます。


これらは、いずれも入居者となる飼い主のし
つけや意識が一番のポイントになります。


たとえば、トイレなどもそうです。


こまめに清掃していれば問題はありませんが、
清掃しない、いい加減な飼い主だと、猫も粗
相をする可能性はあります。


しかし、犬や猫に罪はありませんよね。


トイレ掃除・換気・去勢・爪とぎ、これらの
事項を、契約書の特約事項に入れることです。


そして、退去時のトラブルを避けるため、敷
金を通常より多く預かった上で、賃貸契約書
にはペットによる傷の修繕を明記しておきま
す。


具体的には、通常より1ヶ月から2ヶ月分多く
敷金を預かるようにしてください。


さきほどの爪とぎのように、当初からある程
度の傷は見込んで、予防線を張っておくこと
でかなりのリスク回避になります。


猫は犬と比べて鳴き声は小さく、近隣との問
題は起こりにくいです。

しかし、ジャンプ力があるため、ベランダ伝
いに隣の部屋に行く可能性もあります。


そのため、さきほどの特約に、ベランダに出
さないというのも付け加えると良いです。


体験談としてですが、私の猫も、窓を開けた
すきにベランダに出て、隣の部屋のベランダ
に行ってしまったことがあります。


そういった点では、飼育は室内に限定させる
ことを徹底して、外に出ないような注意喚起
は必要です。

猫飼育を可にすると、もう一つメリットがあ
ります。

それは長期間の入居になる可能性です。

犬は人に付き、猫は家に付く、と言いますが、
猫を飼育している人はそのことを良く知って
いるため、事情がないと、安易な引っ越しに
は踏み切れません。


貸主からすると、早期で入れ替るより長く入
居していただくほうが良いですよね。


猫飼育可とすることで、入居期間を長くする
効果は可能性としてですが、期待できます。


いかがでしょうか。


私は犬も猫も好きなのですが、猫と同居して
いるため、今回はやや個人的な思いも強かっ
たかもしれませんね。


しかし、入居者との取り決め次第で猫飼育で
も、リスク回避は十分にできますので、ペッ
ト飼育可でお悩みのオーナーは、ぜひ参考に
してみてください。


以上となります。


最後までご視聴いただき、ありがとうござい
ました。


ぜひ、チャンネル登録もよろしくお願いします。


また、不動産に関するご相談は概要欄のお問
い合わせからお願いいたします。


おかげさまです。蔭山達也でした。