○○で判断するオフィスビルの選び方とは
おかげさまです。
不動産コンサルタント蔭山達也です。
オーナーのための不動産チャンネルをご覧いただき、ありがとうございます。
早いもので年の瀬も迫ってきましたね。
今回は、オフィスビルを購入する、或いは貸すという視点でも通じることなのですが、
どんなビルがテナントから望まれやすいのか、それはイコール、テナントが入りやすいのはどんなビルなのか、購入する際のポイントになります。
今回、お届けする対象となるのは、中小規模のオフィスビルです。
延床面積1000坪以上の規模感のビルではなく、延床面積で300坪前後、階数にして5~6階建の中小ビルとしています。
オフィスビルを購入する場合にまず見るのは、
・立地 ②築年数 ③建物構造 ④利回り感(収入・支出) ⑤レンタルブル比
・テナント内容 ⑦共用部 ⑧法令順守 ⑨修繕状況 ⑩法定点検状況
などでしょうか。
このなかで、④利回り感はテナントの賃料と直結しますが、大切なのは今と将来の入れ替り想定の比較です。
現在のコロナ過でも、オフィスの移転は多いと感じます。例えば100坪のオフィスを借りていたテナントが50坪のオフィスに移転するなど、縮小を伴うものが目立ちますが、移転は多いのです。
そんななかで、常にテナントから選ばれやすいビルを保有しておくことは、リスクの回避にもなります。
今は満室でも、将来はどうなのか・・・今の賃料を維持したままテナントは付くのか・・・この視点が非常に大切になります。
それでは、テナントから選ばれやすい中小ビルとはどんなビルなのでしょうか。
これまでオフィスビルの売買・管理をしているなかで、築年数に関係なく、テナントが常につきやすい中小ビルにはある共通点があります。
それがトイレなんです。
これは単にトイレをきれいにしておきましょう、ということではありません。
今からオフィスビルの購入を検討する方がいれば、ぜひこの点を注意して物件を見てみてください。
繰り返しますが、延床面積1000坪規模ではなく、あくまで150坪~300坪くらいのビルでの想定です。
一般的にビルでもマンションでも、規模に比例して共用部のグレードも高くなります。
そのなかで、延床面積150~300坪の場合、5階建~7階建、基準階面積30坪~60坪くらいでしょうか。その規模のビルは賃貸市場に最も多いのですが、テナントが早期に決まりやすいのが、トイレの数なんです。
専有部であっても或いは共用部であっても、同一のフロアに男女別トイレ、つまりワンフロアに2つトイレがあるのかないのか、これが分かれ道です。
ビルを管理してテナントリーシングの内覧立ち会いで、内覧するお客様に必ず聞かれるのはトイレです。
女性スタッフがいるという企業は多く、その点は、テナントも気にされます。。そして、同じフロアに男女別としてトイレがあるだけで、かなり高い確率で検討に入ります。
それはなぜか・・・・
さきほど、物件規模の話をしましたが、延床面積1000坪のビルだと、当然男女別トイレでしょう。
しかし、延床面積150坪の規模のビルではワンフロアにトイレが一つというのは多いです。
150坪の規模のビルで探している企業は、他で見ている物件も同じような規模感のビルですが、そのなかで、男女別トイレがあることは圧倒的優位になります。
当社が管理しているビルで延床面積500坪ほどの物件がありますが、トイレは男女別で、それだけでリーシングにおいての苦労はありません。言い換えれば、賃料を維持しやすいのです。排水の関係もあるため、あとからトイレを増やすのは簡単ではありません。そのため、最初からワンフロアに男女別トイレがあるかどうか、中小オフィスビルの購入にあたって見ておくべき大切なポイントです。
極端ですが、現時点の利回りの高い低い、或いは築年数よりも、トイレを優先して見ておいても良いくらいです。それくらい将来的なリーシングにおいて影響が生じる部分です。
つまるところ、将来の賃料に影響が出るということです。
いかがでしょうか。
中小オフィスビルにおいて、トイレは、リーシング、そしてオフィス賃料に大きな影響を及ぼします。
PM管理の経験からしても、オフィスビルの購入を検討されるのであれば、男女別トイレとなっているビルを第一候補に入れておくことを強くお勧めします。
以上となりますが、最後までご視聴いただき、ありがとうございました。
ぜひ、チャンネル登録もよろしくお願いします。
おかげさまです。蔭山達也でした。