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ビルオーナー テナントとの関係に悩む前に

2021.02.10 | コラム

おかげさまです。

不動産コンサルタント蔭山達也です。


オーナーのための不動産チャンネルをご覧いただき、ありがとうございます。

不動産を所有して、賃貸経営をしているオーナーは様々な悩みがありますよね。

そのなかでも、テナントとの関係でストレスを溜めている方は多いのではないでしょうか。

今回は、そんなオーナーに、どうすれば良好な関係を築けるかをお届けさせていただきます。

テナントとの問題が生じる理由は様々だと思います。


しかし、一つだけ言えるのは、よほどの悪意あるテナントではない限り、解決の糸口はあるということです。


過去にあった体験談です。


ビル1棟の売買で当社のオーナーに購入していただいた際のお話ですが、そのとき、売買告知事項としては、ある店舗テナントと、設備の設置の面で、もめているということでした。

その点も踏まえてオーナーは取得して、取得後の管理は私がすることになりました。


まずは所有者及び管理会社変更でそのテナントの社長に挨拶に行きました。その際、前のオーナーや管理会社が、いかに理不尽な設備の要求をしているかを言われていたのですが、よく聞くと、建築基準法上、設備の変更をしないといけない内容でした。


しかし、法律は立ち位置によって、違う解釈が出来る誤解を招く内容もあり、今回もそのようなケースでした。


引継ぎした時点で、弁護士を挟むというところまで発展しており、前のオーナーとは完全に敵対的な関係で、テナントの良い話を聞いてなかったので、さてどうしたものかと思いつつ、とにかく会う回数を増やして、徹底して話を聞きました。

そうしてテナントの社長と話をしているなかで、あることに気付きました。


それは、テナントも同じように不安を感じているということです。


何度も足を運び、じっくりと聞いていくなかで、本当の問題点が何か、それが分かってきました。


それは何か・・・


設備であれ、他の何かあれ、修繕や変更が生じれば、店舗などは営業時間の問題、オペレーションの問題など、色々と影響を及ぼす可能性が生じます。


そうなると、お店にくるお客様やスタッフにも何かしら負担をかけてしまうリスクが生じます。その社長もご自身のことより、そういったことを心配されているのがよく分かりました。


法律的な改善の必要性より、店舗経営に影響を少なくする方法の模索が一番のポイントだったのです。


そのテナントは、20年以上そのビルで経営をしていました。同じ場所で20年以上経営するのはすごいことで、経営努力につきます。実際、従業員の対応も素晴らしく、社員教育も良いテナントだと分かりました。


そういった背景を無視して、前のオーナーからは、法律に準じて替えろと一方的に言われて、構えてきたのです。


そういった意味では、ビルオーナーと同じく、テナントも経営者なのです。その視点に立って話をしていくと、すんなりと解決しました。


ここでのポイントは、3つです。


1つ目は、相手が本当は何を望んでいるのかを知ろうとすること


2つ目は、同じ経営者であるということを意識すること


3つ目は、会う回数が解決までの一番の近道であること


いかがでしょうか。

オーナーとテナントの関係性が良好なほど、賃貸経営は数字上でも良くなります。

逆に関係性が良くないと、オーナーもストレスをためることになりますので、そんなときは、オーナー自身が前面に出なくても、管理会社に委任することをお勧めします。


ここで言う管理会社は、ビルメンテナンスのBMではなく、プロパティマネジメントのPM管理です。

契約ごとを含めてソフト部分を管理するのがPM管理会社で、こういった問題が生じていれば、まずは相談してみてください。


以上となります。


最後までご視聴いただき、ありがとうございました。

ぜひ、チャンネル登録もよろしくお願いします。

おかげさまです。蔭山達也でした。