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違法建築物件を少しでも良い条件で売却する方法

2020.11.27 | コラム

おかげさまです。

不動産コンサルタント蔭山達也です。


オーナーのための不動産チャンネルをご覧いただき、ありがとうございます。


今回は、違法建築物件のお話です。


違法建築には様々なケースがあり、数多く存在します。


そういった物件はどのように売却するのが良いかをお届けしますので、最後までご覧ください。


よく混合するのが、建築時は適法であったにもかかわらず、その後の法改正で、建物が現在の法律に適合しない・・・これは既存不適格物件です。


既存不適格物件については、違法建築とは区別して捉えられ、融資自体も問題にはなりません。


今回お伝えするのは、既存不適格ではなく、違法物件です。違法と言っても、建築基準法、都市計画法、消防法など、根拠法は様々です。


例えば、過去取引したなかではこのような物件がありました。


1、建築確認申請では2階建  → 現状は3階建(戸建)

2、建築確認申請では1階車庫 → 現状は1階を店舗に改築(ビル)

3、避難通路の有効幅     → 有効幅を満たしていない(マンション)

4、建築確認申請では容積率内 → 現状は容積率超過


1~3、共通することが一つあるのですが、何かお分かりでしょうか。


それは、建物完了の検査を受けていない、検査済証がない物件ということです。


建物を建築する際、行政に、こういった建物を建築しますよ・・・という確認申請を行います。


行政は内容を確認して、その内容であれば大丈夫ですよ、という建築確認を証明として出します。これが確認済証です。


この時点では、当然、法的に問題ない建築物となる予定です。


しかし、そこから先、申請とおりに建築しないで、さきほどの2階建を3階建の高さに建築したりするなどを実施して、違反建築が生まれます。


完了検査をすれば、行政からは指導が入りますので、完了検査を実施しない=検査済証は発行されない、ということです。


近年建築されているものは、このあたりは厳格になっているため、大丈夫ですが、20年以上前くらいの物件では結構多いです。


このような違法性のある物件は、市場でどのように評価されているかと言えば、まず、ローンが付きません。


金融機関によるところはありますが、ほとんどの銀行は担保として評価しません。


違法物件を売却する際は、どのようなことになるのか、さきほどの2階建申請で3階建の戸建を例にすると、内見に来るお客様の多くは、物件自体は気に入ります。


それは、周辺のエリアは高さ制限で2階建ばかりのなかで、その物件はあきらかに周辺より高く建築されているわけですから、例えば、隣と同じ敷地面積でも、対象の物件のほうがあきらかに延床面積は大きいからです。


しかし、物件は気に入っても、住宅ローンが使えないため購入はできません。そうなると、購入対象者は現金客に絞られます。


その場合だと、周辺相場と同様の価格帯では売却が難しいです。なぜか・・・実需不動産は、多くの方は住宅ローンを前提にします。


そのため、現金客となると、かなり対象者が絞られます。ましてや住宅ローンが使えない物件となると、取得後のリスクも生じるわけですから、それらを鑑みていくと、市場の7~8割程度の価格になってしまいます。


早期売却が目的であれば、価格次第ということです。


しかし、それよりも相場に近い価格で売却する方法はあります。


それは土地として売却することです。


建物の築年数が経過しており、なおかつ時間がかかっても良いという前提条件であれば、上物付きの土地として売却するのです。


購入者は、家があっても解体して、そこに新しい家を建築する目的として取得するため、銀行での住宅ローンは可能です。そうなると購入対象者は広がります。


その際、解体費の見積りと測量実施をしておくのもポイントです。


より土地として売りやすくなります。


いかがでしょうか。


とくに平成初期前後の年代の不動産所有されている場合、違法性がないか確認をされても良いと思います。そのうえで、売却するとなると、長く住んだ戸建は愛着もあり、リフォームなどで手を入れているかもしれませんが、土地として売却するという方法も選択肢の一つです。


以上となりますが、最後までご視聴いただき、ありがとうございました。


ぜひ、チャンネル登録もよろしくお願いします。

おかげさまです。蔭山達也でした。