マンション 入居者クレームを未然に防ぐポイントとは?
おかげさまです。
不動産コンサルタント蔭山達也です。
オーナーのための不動産チャンネルをご覧いただき、ありがとうございます。
今回は、マンションやアパートのオーナーが悩む、設備不具合におけるクレームを出来るだけ未然に防ぐ方法です。
設備の不具合には色々と想定されますが、一番多く、且つ費用がかかるのは、給湯器ではないでしょうか。
とくに、今の季節、秋から冬にかけては故障しやすいと言われていて、業者手配しても込み合っていてすぐに対応できないこともあります。
お湯が出ないと、入居者にはかなり負担をかけてしまいますよね。
すぐに直ればまだよいのですが、調査に行って、年式が古く部品供給されていないことから、結局交換になる場合などは、商品の手配でまた時間がかかります。
へたをすれば1日以上お湯が使えない状況になることもあります。
入居者はもちろん、貸主側としても、その状況だけは避けたいのが本音です。
しかし、そうは言っても、設備にも寿命はあります。
いつかは交換しないといけないのですが、このタイミングが難しいですよね。
給湯器は、一般的には10年~12年で交換時期になりますが、正直、15年以上持つときもあります。設置された環境や使用状況によって異なり、一概には言えないのが難しいところです。
しかし、次のような現象があれば故障の予兆ですから、交換の準備をしておくことができます。
・運転音が大きい
給湯器の燃焼音やファンモータの動作音など、給湯器がお湯を作る時に発する音が大きくなってきたと感じる場合は経年劣化や故障の前兆となっている可能性が高いです。
熱交換器やバーナーに詰まりがあると燃焼音は大きくなりやすく、これは最も多く見られる症状です。
・水漏れがある
部品同士の繋ぎ目からの水漏れです。これは修理費用が安くて済む傾向が強く、耐用年数を既に超えている給湯器でもつい「一回だけなら」と修理を決断するケースは多いです。
しかし、部品同士の繋ぎ目から水が漏れてくるような状況は、別の箇所から再発する可能性が高いことを理解しておくべきです。給湯器の水漏れは大半が部品接続部のゴムパッキンの劣化か銅部品に穴が空いたことによるもので、これらのほとんどが経年劣化です。
・給湯温度が安定しない
これも故障の前兆として挙げられます。
蛇口やシャワーから出るお湯の温度が上がったり、下がったりと安定しない場合は、注意してください。また、設定した温度よりもぬるい、追い炊きができない場合も故障の前兆です。
これらの症状の中で一つでも当てはまったら故障の前兆である可能性があります。
その他にも症状はあるのですが、主なものを挙げさせていただきました。
これらの前兆があり、且つ10年以上経過している給湯器であれば、交換の手配を準備しておくことです。完全に故障してからではなく、故障前に相見積りをとっておき、備えておくことです。そして、入居者のスケジュール調整をして交換の手配をすることです。
ここでのポイントは2つあります。
ポイント①
それらの前兆は、その物件に住んでいる入居者にしか分かりません。入居者は、分かっていながらも、使用ができるのであれば、そのまま使うことのほうが多いのです。
つまり、前兆があっても、貸主であるオーナーや管理会社には、音の異常や温度が安定しないなんてことは分からないのです。
では、どのように未然に防ぐか・・・それは、入居者に対して、そのような症状が出た場合には、速やかに管理会社へ報告するということを、賃貸借の契約の際、或いは鍵の引き渡しの際に、必ず伝えておくことです。
物件によっては、契約や鍵の引き渡しまでリーシング会社が行うこともあり、効率的ではありますが、リーシング会社にそこまで求めることもできません。やはり、そこは貸主か管理会社が布石を打っておくことが大切です。
ポイント②
前兆があり、事前に相見積もりをとっておく場合と、故障してすぐに交換という場合では、同じ交換でも支出は異なる可能性があります。
後者の場合、時間との戦いになりますので、相見積もりをとるほど余裕もなく、また、業者もすぐに動けるとは限らないからです。
そのため、判断に迷うこともあるかもしれませんが、前兆を把握して事前に準備をしておくほうが費用の面でも安くなるケースが多いです。
いかがでしょうか。
今回は、設備故障の前兆を知ること、そして予防保全の大切さをお伝えさせていただきました。給湯器以外にもエアコンも10年~15年周期で交換目安になりますが、このあたりも故障の前兆はあります。
いずれにしても、入居者からの報告がポイントになってくるため、契約時での説明や普段からのコミュニケーションが大切です。
以上となりますが、最後までご視聴いただき、ありがとうございました。
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おかげさまです。蔭山達也でした。